新宿御苑について

新宿区における野鳥スポットといえば、新宿御苑です。郊外に出向かなくても、多種多様な野鳥を観察することができます。
とくに、近所の公園で野鳥観察を始め、慣れてきたので、もっと多くの種類の野鳥を観察したくなったような方には、最適な探鳥場所です。

東京のど真ん中は、実は緑が多い

東京のど真ん中、東京駅~新宿駅周辺の間には、実は、多くの緑地があります。東(下の画像では、右)から、皇居、赤坂御用地、新宿御苑、明治神宮が並んでいます。いずれも皇室ゆかりの場所で、都市開発されなかった自然豊かなエリアです。さまざまな野鳥が生息しています。

Googleマップの航空写真を見ると、東京駅~新宿駅周辺の間に緑地が多いことがわかる。赤丸が新宿御苑

新宿御苑とは?

新宿駅の近くにある新宿御苑は、かつては皇室の庭園でしたが、戦後、環境省管轄の「国民公園」となって、一般公開されました。都会のオアシスとして、多数の方が訪れています。

新宿御苑は庭園や池が美しい

DATA
公園名 分類 入園料金 開園時間(季節で変化) 詳細
新宿御苑 国民公園 一般500円 9:00~16:30/18:00/19:00 公式HP (2020年3月現在)

1日有効の入園料金が500円なのに対し、1年間に何回でも入園できる年間パスポートは2000円。野鳥観察に何度も訪れるつもりであれば、年間パスポートがオススメです(私も購入しました)。
また、予定通りであれば、2020年5月からは早朝(7:00)開園が始まります。早朝の鳥さんを観察できるようになります。

アクセスに関しては、新宿駅南口からは徒歩10分程度です。より近い新宿御苑前駅や新宿三丁目駅なら、徒歩5分程度。千駄ヶ谷方面にも入場門があり、千駄ヶ谷駅や国立競技場駅からも徒歩5分程度です。とても便利な立地ですね。

どんな鳥が観察できる?

庭園や芝生地、森林や池などがある広大な公園のため、多種多様な野鳥を観察できます。

新宿御苑の芝生地には巨木もあり、小鳥たちが訪れる

人気のカワセミやジョウビタキも、よく目撃されています。

カワセミは、さまざまな水辺で目撃されている。この写真は、旧御涼亭の池のほとり(新宿御苑。2019/12撮影)

大きな池があるため、アオサギ、ダイサギ、カワウといった大型の水鳥にも遭遇します。

アオサギは、上の池の島でよく休息している(新宿御苑。2020/01撮影)

冬は、マガモやキンクロハジロ、ホシハジロなどのカモ類が飛来します。

池では、多数のマガモが泳いでいる。頭が緑色の左がオスで、右がメス(新宿御苑。2020/01撮影)

背中の羽毛に頭をうずめて休息中のハジロたち。手前の冠羽のある黒頭がキンクロハジロ、奥の赤頭がホシハジロ(新宿御苑。2019/12撮影)

珍しい鳥としては、オシドリもやってきます。

冬になると、上の池の岸辺でオシドリが見られる。左のオレンジがオスで、右のグリーンはメス(新宿御苑。2019/12撮影)

上空には、オオタカが獲物を狙って旋回していることもあります。
シジュウカラやメジロ、エナガ、コゲラ、アオジなどの小鳥たちも多いです。
ツグミ、シロハラ、シメなどの冬鳥も多く目にします。

人の多い芝生地も、端の方にはツグミが佇んでいる(新宿御苑。2020/01撮影)

新宿御苑には母と子の森という森があり、さまざまな野鳥が生息する。写真はシメ(2020/01撮影)

母と子の森の草地には、シロハラもいた(新宿御苑。2020/01撮影)

DATA
種名 分類 渡り区分
カワセミ ブッポウソウ目カワセミ科カワセミ属 留鳥
アオサギ ペリカン目サギ科アオサギ属 留鳥
マガモ カモ目カモ科マガモ属 留鳥・冬鳥
ホシハジロ カモ目カモ科スズガモ属 渡り鳥(冬鳥)
キンクロハジロ カモ目カモ科スズガモ属 渡り鳥(冬鳥)
オシドリ カモ目カモ科オシドリ属 漂鳥・冬鳥
ツグミ スズメ目ヒタキ科ツグミ属 渡り鳥(冬鳥)
シメ スズメ目アトリ科シメ属 渡り鳥(冬鳥)
シロハラ スズメ目ヒタキ科ツグミ属 渡り鳥(冬鳥)