おとめ山公園は、新宿区下落合にある自然豊かな区立公園です。公園の中心部分には、雑木林や、湧き水によってできた池があり、野鳥観察に適しています。
お腹が茶色のカラ類・ヤマガラ
おとめ山公園のあたりは、江戸時代の頃は将軍家の狩猟場だったため、立ち入り禁止の「御留山」と呼ばれていました。高田馬場駅から徒歩7分の場所ながら、往時の雰囲気を偲ばせる鬱蒼とした林があり、市街地とは異なる種類の野鳥にも出会えます。
林の中で、小鳥の群れに遭遇しました。その中に、お腹がオレンジがかった茶色の小鳥がいました。森林を好むヤマガラです。山地だけでなく、平地や都市公園の林でも見かけます。
ヤマガラの頭は、少しクリームがかった白と黒の2色で、頭のてっぺんから後頭部にかけて白線の模様があります。
DATA
種名 | 分類 | 渡り区分 |
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ヤマガラ | スズメ目シジュウカラ科コガラ属 | 留鳥・漂鳥 |
林の中から街路樹まで、生息域が広いシジュウカラ
ヤマガラがいた小鳥の群れは混群で、他にシジュウカラやメジロもいました。ヤマガラ(腹が茶色)とシジュウカラ(腹に黒線)は、色合いが違うものの、大きさも雰囲気もそっくりの近縁種(カラ類)です。一方、生息域は異なり、シジュウカラは、林の中だけでなく、住宅地の植木や街路樹にも現れます。
DATA
種名 | 分類 | 渡り区分 |
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シジュウカラ | スズメ目シジュウカラ科シジュウカラ属 | 留鳥 |
おなじみのメジロにも多数遭遇
おとめ山公園の林には、メジロも多数いました。シジュウカラと同様、メジロも生息域が広い野鳥です。メジロだけの群れのほか、ヤマガラ/シジュウカラと混群になっているものもいました。
DATA
種名 | 分類 | 渡り区分 |
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メジロ | スズメ目メジロ科メジロ属 | 留鳥・漂鳥 |
コワモテの冬鳥・シメ
落葉樹の高い枝の上には、シメがいました。くちばしが太い上に、目の周りが黒いため、かなりの強面(こわもて)です。体もずんぐりしていて、貫禄があります。
シメは、夏季は、ロシアや中国、北海道などで繁殖し、冬季にやってきます。太いくちばしのおかげで、固い種子の殻を割り、中身を食べることができます。
DATA
種名 | 分類 | 渡り区分 |
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シメ | スズメ目アトリ科シメ属 | 渡り鳥(冬鳥) |