冬の哲学堂公園(1)

哲学堂公園は、妙正寺川沿いにある緑豊かな公園です。東洋大学の創立者でもある哲学者・井上円了氏によって、精神修養のための公園として開設されました。現在は、中野区立の公園です。
池や林があり、さまざまな野鳥に出会うことができます。

冬を告げる使者・ツグミ

木の枝の間に2羽のツグミを発見(哲学堂公園。2020/01撮影)

冬の都市公園を代表する野鳥といえば、ツグミさんです。夏は、シベリアなどで過ごし、冬になると、はるばる日本にやってくる渡り鳥(冬鳥)です。出会える率も高く、冬の到来を感じさせる鳥でもあります。

落ち葉が積もった地面に降りて、餌を探すツグミ(哲学堂公園。2020/01撮影)

木の枝の上よりも、地面に降りて、餌を探している様子の方が見かけます。木の実や虫を食べます。人がいなければ、芝生など、開けた場所の地面にも降ります。

DATA
種名 分類 渡り区分
ツグミ スズメ目ヒタキ科ツグミ属 渡り鳥(冬鳥)

言うほど腹は白くない・シロハラ

シロハラは、黄色のアイリングも目印(哲学堂公園。2020/01撮影)

シロハラさんもツグミさんの仲間(ヒタキ科ツグミ属)です。
「腹が白いからシロハラ」というと、真っ白なお腹を思い浮かびますが、それほど白くはありません。同じツグミの仲間に、アカハラさんという種類がいて、それに対して腹が比較的白いといった感じです。

シロハラは、落ち葉の中から、木の実や虫などを探し出す(哲学堂公園。2020/01撮影)

ツグミさんと同様、シベリアなどの北方から、冬になると日本に飛来します。地面に降りて餌を探しますが、ツグミさんより人を警戒するため、やぶのような隠れることができる場所の方が好みのようです。

ツグミさんも、シロハラさんも、春になると、北方に帰っていきます。東京で、今年も無事に冬を過ごせるといいですね。

DATA
種名 分類 渡り区分
シロハラ スズメ目ヒタキ科ツグミ属 渡り鳥(冬鳥)

ヒヨドリも地面に降りて餌探し

地面に降りて、落ちた木の実を食べるヒヨドリ(哲学堂公園。2020/01撮影)

いたるところで見かけるヒヨドリさん。哲学堂公園にも多数がいます。
地面に降りて餌を探すのは、ツグミの仲間やハトが多いのですが、哲学堂公園では、珍しくヒヨドリさんも地面で餌を探していました。

DATA
種名 分類 渡り区分
ヒヨドリ スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属 留鳥・漂鳥
「冬の哲学堂公園(2)」に続く
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