妙正寺川の水鳥たち(1)

近所に、妙正寺川という、住宅地を流れる川があります。樹木が比較的多い地域のため、川の周辺では、たくさんの野鳥と出会います。この1か月に、16種類の野鳥を撮影できました。まずは、水鳥から紹介しましょう。

哲学堂公園付近の妙正寺川

遠くに西新宿の高層ビルが見える(妙正寺川。2019/12撮影)

妙正寺川は、杉並区の源流から、中野区・新宿区を経由して、神田川に合流しています。
コンクリートで覆われた都市河川ですが、中野区と新宿区の境界あたりでは、川沿いに中野区立哲学堂公園、新宿区立西落合公園、中野区立上高田運動施設、新宿区立落合公園と、緑地が広がっていることもあり、意外とたくさんの種類の野鳥が生息しています。

水鳥の中でも、留鳥(季節によって他所へ行く渡り鳥と違って、年中、このあたりに生息している鳥のこと)としては、カルガモやコサギをよく見かけます。

オスも地味なカルガモ

皇居周辺での引越でも有名なカルガモ。夏でも周辺に留まるため、日本では、もっとも身近なカモです。妙正寺川でも、いたるところで見かけます。

妙正寺川では多数のカルガモを見かける(2019/12撮影)

オスのカモは、繁殖期が近づくと、派手な羽衣に変わる種が多いのですが、カルガモのオスは、繁殖期でもメスとあまり変わらないため、地味に見えます。嘴(くちばし)の先端が黄色で、脚が橙色であることで、他のカモと見分けることができます。

先端が黄色のくちばしと橙色の脚がカルガモの目印(妙正寺川。2019/12撮影)

DATA
種名 分類 渡り区分
カルガモ カモ目カモ科マガモ属 留鳥

真っ白で優雅なコサギ

コサギは小型のシラサギです。大きさだけでなく、趾(あしゆび)が黄色であることからも見分けることができます。
真っ白で優雅な姿は、とても目立ちます。

黒い脚と黄色いあしゆびが目印のコサギ(妙正寺川。2019/12撮影)

コンクリートで覆われた妙正寺川ですが、川が大きくカーブしているあたりの浅瀬には、餌となる獲物がいるのか、餌を探している姿を見かけます。

妙正寺川の浅瀬で採餌中のコサギ(2019/12撮影)

DATA
種名 分類 渡り区分
コサギ ペリカン目サギ科コサギ属 留鳥
「妙正寺川の水鳥たち(2)」に続く
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